ここ数年、新規入塾生に対して入塾後に追加面談をしたときに、「国語の学習を後回しにしてきた」という子どもたちがこれまで以上に増えてきました。
なぜ「後回しにしてきたのか」を質問したとき、「社会は暗記すればいいし、数学も問題を解けば自信をつけることができるけど、
国語は何をしたらいいか分からない」という共通の言葉が返ってきます。
机に向かって取り組んでも手応えがないので、国語を後回しにするのでしょう。
ほかの教科と違って訓練をせず、後回しにするということを積み重ねることで、
結果として、学校内の習熟度テストや全国学力テストでも残念な結果しか生まれません。
文部科学省は、2024年度の全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の結果を公表した。
中学校の国語は平均正答率が前年度から11.7ポイント下がった58.4%で過去最低となった。
特に、「読む」技能の正答率が低く、必要な情報を読み取る力に課題がみられた。
中学国語では「話す・聞く」「読む」「書く」の技能別で「読む」の正答率が最も低い48.3%となり、前年度比15.7ポイント減だった。また、「話す・聞く」は59.1%、「書く」は65.7%だった。
問題形式別では記述式の正答率が46.1%と低く、無解答率が高い問題もあった。
文科省は「子どもたちには多様な文章に触れさせることが必要」としている。
一方で、児童生徒へのアンケートでは、スマホなどでSNSや動画視聴に費やす時間が増えるほど正答率が落ちる傾向が明らかになった。
—2024年7月の新聞記事(要約)
小学生のときに学校の宿題で「国語の教科書を3回ほど音読しましょう」とよく言われます。
そのとき、なぜ3回も音読するのか、担当の先生は子どもたちに伝えているはずなのですが、
子どもたちからしたら「3回ほど音読すれば宿題をした」という結果を残すために、ただ教科書を読んでいるだけになります。
声に出して音読することで、
① 脳を活性化させ、耳で音を拾うので、読み間違いにも気づく
② 物語の場合、読んだ内容の情景を頭の中でイメージできるようになる
など他にもたくさんメリットがあります。
しかし、ただ読んだだけ(字ヅラ読み)では①はできても②まではできないでしょう。
「国語ができない、読解力がない、本を読まない。どうしたらいいのか?」
小さいときから本を読んでいる子は、国語ができる傾向にあるといわれています。
しかし、読書だけで国語ができるようになるとはいえません。逆に、嫌いな読書をさせることで、さらに「嫌い」が加速することもあります。
子どもが文章を読んでいる姿を見たことはあると思います。
宿題のプリントをやっていたり、メールを読んでいたり、テレビのテロップの字を読んだりすることも、その1つです。
実は、文章を読んでいるときには、2種類の読み方があります。
1つは、「意味を理解しながら読んでいる読み方」。書いてあることは当然よくわかりますし、ある意味、文章と自分は一体になっています。
もう1つの読み方は「字ヅラだけを追っている読み方」。活字の羅列に対して目を移動させているだけということです。
「字ヅラだけ」の読み方をしている子は100%国語ができませんし、他教科も伸び悩みます。
この2つの読み方のうち、どちらの読み方をしているかは、端から見てもわかりません。
ただ読んでいるという姿しか見えないからです。ここに大きな落とし穴があります。
—石田勝紀・著「同じ勉強をしていて、なぜ差がつくのか?」(ディスカヴァー・トゥエンティワン)より抜粋
杉野ゼミナールでは小学生・中学生に宿題として漢字と国語の読解問題に取り組んでもらっています。
スマホなどデジタルデバイスで検索すればすぐに読み方や言葉の意味を調べることができますが、
杉野ゼミナールでは紙の辞書を使って調べることを塾生にお願いしています。
日本語には【同音異義語】があるので、書いてある文章から意味を確認しないと正しい漢字にたどり着きません。
紙の辞書で言葉を確認することにより同音異義語があることも確認でき、それぞれの意味も確認できます。
また、教科書の内容と違う読解問題に日頃から取り組むことで、習熟度テストや全国学力テストでも「まずは読む」ことに抵抗感がなくなります。
国語が苦手な子たちは問題を読むこと自体が苦痛であり、しかもそれが教科書には載っていない文章ならなおのこと大雑把にしか読みません。
だから、杉野ゼミナールでは5教科のトータルバランスを考え、漢字と国語の読解問題を大切にしています。

